自治労栃木県本部2018春闘方針および当面の闘争方針

T.春闘方針

1.経済と雇用をめぐる情勢
アベノミクスは、大規模な金融緩和などにより企業収益を表面上拡大させているものの、実際には内部留保を増加させただけで設備投資や民間消費の増加といった実体経済の改善には結びついておらず、すでに破たんしていることは明らかです。
内閣府が11月15日に発表した7〜9月期のGDPは、実質GDPが年率換算で前期比1.4%増となり、7四半期連続のプラス成長となりました。また、政府が発表した月例経済報告では、10月の報告で国内景気の基調判断を「緩やかな回復基調が続いている」とし、4ヵ月連続で据え置きました。しかし、労働分配率は長期的にみて低い水準で推移しており、実質賃金は改善されず、家計消費も伸び悩みを続けていることから、実感が伴わない景気回復となっています。
厚生労働省の毎月勤労統計(2017年9月確報値)によると、現金給与総額は前年同月から0.9%増(一般労働者0.8%増、パートタイム労働者1.3%増)、常用雇用は前年同月に比べ2.7%増(一般労働者2.7%増、パートタイム労働者2.6%増)となりましたが、物価変動を考慮した実質賃金は前年同月に比べ0.1%減となり、4ヵ月連続で前年比がマイナスとなっています。
連合2017春闘では、加重平均で5,712円(1.98%)、一時金年間4.81月と、4年連続での2%の賃上げには至らなかったものの、厳しい交渉の中で賃金改善を継続して実現することができました。
賃上げ率を企業規模別にみると、2016春闘では合計の率(平均値)が、組合員300人以上の大企業が2.03%、300人未満の中小企業が1.81%であったのに対し、2017春闘では大企業が1.99%、中小企業が1.87%となり、中小企業では2017春闘の伸び率が2016春闘を上回りました。同様にベアの率(平均値)でみると、2016春闘では大企業が0.33%、中小企業では0.31%だったのに対し、2017春闘では大企業が0.35%、中小企業が0.38%となり、大企業と中小企業との伸び率が逆転しました(連合総研報告より)。また、非正規労働者の雇用安定確保にむけた取り組みや、均等待遇に関する取り組みが2016年を大幅に上回り、休暇制度の拡充など、正社員との均等をめざした制度の導入がはかられました。
企業の内部留保は406兆円とも言われており、労働分配率が長期にわたって低下傾向にあります。労働者の努力と成果が賃金の形で正しく報われるよう、引き続き賃上げ、「底上げ・底支え」・「格差是正」をめざしていくことが課題です。また、中小における規模間格差の問題なども改善していくことが必要です。
厚生労働省の一般職業紹介状況によると、2017年6月に正社員の有効求人倍率(季節調整値)が2004年の調査開始以来、初めて1倍を超え、その後も4ヵ月連続で1倍超を維持していますが、常用的パートタイムの有効求人倍率も1.51倍(2017年9月)と引き続き高水準で推移しています。また、総務省の労働力調査(2017年8月)によると、正規の職員・従業員数は3,483万人(前年同月比:76万人増、34ヵ月連続の増加)、非正規の職員・従業員数は2,028万人(前年同月比2万人減)、役員を除く全雇用者に占める非正規の職員・従業員の割合は36.8%(前年同月比0.5ポイント低下)となりました。これらは企業の強い人手不足感により求人を非正規から正規へ切り替える企業が増えていることが要因と考えられるものの、雇用状況が改善したと楽観視すべきではありません。
同一労働同一賃金の実現や長時間労働の是正にむけて、今後「働き方改革関連法案」として国会へ提出されることが見込まれています。労働基準法に関しては、罰則付き時間外労働の上限規制の導入などが盛り込まれた一方、企画業務型裁量労働制の対象業務の拡大および高度プロフェッショナル制度の創設といった長時間労働を助長しかねない内容が含まれています。今後の国会審議においては、連合に結集して高度プロフェッショナル制度等に反対する運動を展開するとともに、各職場での主体的な働き方の見直しなどにより、真に働く者が求める、働く者のための「職場からの働き方改革」を実現することが必要です。

2.自治体労働者をとりまく情勢
人事院は2017年8月、月例給・一時金とも4年連続で引き上げる勧告を行いました。これを受けて政府は、月例給・一時金を引き上げ、退職手当は引き下げる関連法案を国会に提出し、12月8日に可決・成立しました。
2017確定闘争においては多くの自治体が給料表と一時金の改善を勝ち取りましたが、国家公務員にならう形で給与制度の総合的見直しにかかる現給保障の廃止が行われた自治体があるなど課題もありました。
臨時・非常勤等職員については、地方公務員法・地方自治法の改正が行われ、特別職非常勤職員と臨時職員の任用の厳格化、一般職非常勤についての「会計年度任用職員」の新設・明確化とともに、給付体系が変更され、期末手当等の手当支給を可能とすることが明確化されました。改正法が施行される2020年4月1日にむけ、条例整備を進める必要があます。

U 2018連合春闘のポイント

2018連合春闘の基本的考え方
 連合2018春闘スローガン
「すべての労働者の立場にたって働き方を見直そう!『底上げ・底支え』『格差是正』でクラシノソコアゲ!」
(1)「底上げ・底支え」・「格差是正」の取り組みの継続
 賃上げ要求基準は、定期昇給相当分(賃金カーブ維持相当分)を含め4%程度とする。
(2)「大手追従・大手準拠などの構造を転換する運動」の継続的な取り組み
 個別賃金の社会水準確保と相場形成に向けて「大手追従・大手準拠などの構造を転換する運動」を継続・定着させるとともに、さらに前進させていく。
(3)「すべての労働者の立場にたった働き方」実現への取り組み
 企業の存続に不可欠な「人材の確保・定着」と「人材育成」に向けて、長時間労働の是正など働き方を見つめ直し、安全で健康で持続可能な職場を構築していくとともに、正規・非正規を問わず個々人の状況やニーズにあった多様な働き方を選択できる仕組みを整えていく。

V 2018春闘の基本的考え方と重点課題の設定

1.自治労2018春闘の基本的考え方
春闘を「1年の賃金・労働条件闘争のスタート」と位置づけ、取り組みを進めます。労働組合としての基本である「要求―交渉―妥結」のプロセスをしっかり取り組みます。
2020年4月の改正地公法の施行にむけて臨時・非常勤等職員に関する取り組みと組織化を、全自治体単組で実施します。地域を守り、公共サービスを維持・充実させていくために自らの自治体はどうあるべきかを追求します。すべての活動の基本は、「組織力」であり、県本部は単組に対し、本部は県本部に対し、今まで以上に丁寧なフォローを行うなど、組織力量を高めていく取り組みに重点を置きます。
運動を継承・発展していくためには、若年層の人材育成は不可欠であることから、単組は、日常の組合活動に対し、積極的に若年層組合員の提案・参画を進め、組織強化と人材育成につなげます。

2.自治労2018春闘の重点課題の設定と考え方
(1) 非正規労働者とともに進める処遇改善と組織化
 改正地公法に対応する条例化の取り組み
条例化は、遅くとも2019年2月(〜3月)議会までに成立をめざします。
「会計年度任用職員」の当事者である臨時・非常勤等職員の声を集め、組織化を図ります。
また、首長・議会対策を進めます。
(2) 賃金・労働条件の改善と職場からの働き方改革
@ すべての労働者の賃金・労働条件の改善にむけた取り組み
ア. 2018春闘を「春闘=1年の賃金・労働条件闘争のスタート」であることを労使確認し、「要求−交渉−妥結(書面化・協約化)」のサイクルの定着をはかります。また、全国一般・公共民間労組においては、3月決着(妥結・協定化)をめざします。
イ. 単組ごとに昇給・昇格ライン(賃金カーブ)の実態を明らかにし、全単組で賃金実態の点検を徹底します。
ウ. 臨時・非常勤等職員の賃金・労働条件の改善を2018春闘の重点課題とします。
エ. 公共民間労働者の賃金・労働条件の改善に向け、自治体単組と連携し取り組みを行います。連合の中小共闘に結集し、他産別と連携のもと、地域の相場の形成と底上げに取り組みます。
オ. 公営競技労働者の雇用の確保と賃金・労働条件の改善に向け、本部・県本部・単組が連携し取り組みを進めます。
A 長時間労働、不払い残業の是正とワークルールの遵守
ア. 地方公務員の時間外勤務に関する実態調査(総務省・2015年度)によれば、60時間超の時間外勤務を行っている職員は調査対象全体の2.8%(約13万人)、過労死認定ラインとなる80時間超は1.1%(5万人超)となっています。長時間労働が一因と考えられる長期のメンタル不調も深刻な状況を示しており、長時間労働の是正は喫緊の課題です。
イ.長時間労働の是正を実効的に進めるためには、職場実態の把握や労使の協議に基づく適正な人員配置、業務の見直しなど、労働者視点で職場からボトムアップが必要です。
一方、企画業務型裁量労働制の対象業務の拡大および高度プロフェッショナル制度の創設については、長時間労働を助長しかねないため明確に反対していく必要があります。
ウ. 長時間労働・不払い残業の是正にむけて、春闘期に職場実態の点検・調査が必要です。
B 人員確保闘争の推進
ア. 地方公務員の総数は22年連続して減少しているものの、一般行政部門では2015年から増加に転じています。増加の主な要因は子育て支援、防災、地方創生等への対応によるもので、この間の人員削減は限界に達しており、多様化する市民ニーズや業務量の増加に行政体制が追いついていないことを示しています。
イ. 職場が人員不足に陥る中で、技術職を中心に募集をしても志望者が集まらない、採用予定人数が埋まらないという自治体も増えています。労使で人員確保の重要性を共有し、恒常的な人員不足への対応、緊急時における体制の確保、新規採用募集計画のあり方、年金支給開始までの希望者全員の雇用など、公共サービスの維持・提供のために必要な人員確保・増員を求めていきます。
ウ. 医療・福祉職場や福祉事務所、児童相談所などの自治体福祉職場でも業務量に職員数が追いついていない状況が多く見られます。地域住民の生命を守り、くらしを支えられるよう人材の確保を求めます。
エ. 臨時・非常勤等職員の配置状況・業務内容を点検し、正規職員が行うべき業務についている職員の正規化に取り組みます。
オ. 政府が、公務員の定年を65歳までに引き上げるための検討を開始したことから、公務労協と連携し、定年延長の早期実現を求めます。なお、定年延長実現までの間は、フルタイムを基本とした再任用制度を確立し、再任用を希望する定年退職者全員の雇用確保を求めます。
カ.2018年4月から障害者雇用促進法に基づく法定雇用率が引き上げられる(地方自治体2.5%、民間2.2%)ことから、障害者雇用率の把握とその達成に取り組みます。
(3) 質の高い公共サービスと社会的公正労働の実現
@ 地域の実情を知る労働組合としても、地域に根差した質の高い公共サービスを実現するために、地域市民と連携しながら、政策提言活動などに取り組む必要があります。
A 地域で安心して生活するための重点課題
 ア.地域共生社会の実現
 イ.子ども・子育て体制の整備
 ウ.セーフティネットの整備
 エ.地域公共交通の確立
B 質の高い公共サービスを実現するためには、サービスを担う労働者の処遇改善をはかることが喫緊の課題です。
C 質の高い公共サービスと社会的公正労働の実現にむけて、公共サービス基本法に基づき、自治体の責務を果たせるよう、公契約条例の制定や入札制度改革を推進します。

W取り組みの活性化にむけた組織の強化
1.組合員の声を集め、要求書づくりにつなげます。
2.若手・女性組合員の意見・実態を反映した要求書づくりと交渉への参加、また、学習や意見交換の機会を提供し、次代の担い手育成を意識して取り組みを進めます。
3.「組合員に見える組合活動」を実践します。機関紙の発行、職場集会等の開催を通じて、組合員との信頼関係の強化に取り組みます。
4.「2018春闘取り組みチェックリスト」を活用し、県本部役員による単組訪問により、単組の強化すべき課題が何であるかを点検・共有することで、解決にむけた議論の深化をはかります。

X 各課題に関する具体的な取り組み

1.具体的な指標
 @ 賃金要求基準
到達目標(ポイント賃金)
■30歳 248,775円 (国公行(一)3−15水準、250,000円)
■35歳 293,807円 (国公行(一)3−41水準、295,300円)
■40歳 343,042円 (国公行(一)4−43水準、344,400円)
 2006給与構造改革により引き下げられた4.8%と、2015給与制度の総合的見直しにより引き下げられた2.0%を加えた6.8%に、2017年度賃金実態調査における実在者中央値に乗じて算出しています。
 A 人材確保の観点から、初任給の引き上げを求め、国公行(一)の初任給基準の8号上位(高卒1級13号、大卒1級33号)をめざします。また、人材育成を目的とした人事評価制度の構築を求め上位昇給(8号5%・6号20%原資の確保)の活用、高年齢層における昇給の確保などを目標とするなど昇格・昇給運用の改善を図ります。
 B ラスパイレス指数100に到達していない単組は、「ラス逆数」から算出した率を運用改善の具体的目標に設定するなど、運用の改善による賃金水準の維持・向上をめざします。
 C 賃金改善は、係長・同相当職の4級到達、課長補佐・同相当職の6級到達を基本に、労使合意による制度の継続・改善を求めます。
 D 昇給の運用については、十分な労使交渉・協議により決定することを求めます。とくに50歳台後半層についてはモチベーションの維持・向上にむけ、少なくとも標準で2号以上の昇給、また号給の延長などを求めます。
 E 時間外勤務45時間超、60時間以下の賃金割増率の見直しを求めます。
 F 現行制度での臨時・非常勤等職員の最低賃金(最も低い時間給単価)は時給1,010円を目標に引き上げを図ります。

2. 県本部の取り組み
(1) 非正規労働者とともに進める処遇改善と組織化
@ 改正地公法対応(条例化への準備)
ア.「『総務省事務処理マニュアル』の解説」を活用し、法改正の内容を学習会などを通じて周知します。
イ.組織内議員・連合推薦議員など自治体議員を対象に法改正の学習会を実施します。
A 組織化と運動への参画
全単組訪問を実施します。非正規労働者が組合加入できるよう、単組規約、組合費の点検を行い、条件整備を後押しします。
(2) 賃金・労働条件の改善と職場からの働き方改革
@ 賃金の改善
ア.単組の賃金担当者を対象に賃金学習会を開催するとともに、全単組での賃金学習会の開催と単組における賃金担当者の育成を追求します。
イ.連合栃木が開催する春季生活闘争決起集会に積極的に参加します。
A  公共民間・全国一般における課題
ア.公共サービス民間労組の取り組み
・この間の春闘期における取り組みの総括に基づき、春闘方針を確立します。
・自治労「指定管理者制度に対する取り組みガイドライン」を参考に取り組み方針を確立します。
 イ.全国一般など地場中小民間労組の取り組み
  地域組織・関係単組との共同の取り組みを進め、地場中小民間労働者の賃金引き上げ・大手企業との格差是正、労働諸条件の改善をめざします。
 ウ.公共サービス民間労組と全国一般労組の共闘の取り組み
  公契約条例制定など地域の運動課題について、認識の共有化・課題の解決をめざします。公営競技労働者の「給与」について、引き続き条例化の取り組みを支援します。特に、離職餞別金(退職手当)の不支給課題については、本部と連携し必要な対策を行います。
(3) 質の高い公共サービスと社会的公正労働の実現
@ 地域共生社会の実現や子ども・子育て支援・セーフティネットの整備・地域公共交通の確保などの地域の政策課題の実現にむけた取り組みを行います。
A 地域の医療・福祉の課題と関係労働者の処遇改善を訴えるため、地方連合会などと連携して、地域街宣や地域でのビラ配布など、住民へのアピール行動など状況に応じて実施します。
B すべての単組において、賃金・労働条件の決定にあたっては、労使交渉・協議の実施とそれに基づく合意によるものであること、労使による自主決着であることを確認します。

3. 単組の取り組み
(1) 非正規労働者とともに進める処遇改善と組織化
@ 改正地公法対応(条例化への準備)
ア.「会計年度任用職員」への移行に伴う課題を整理し、条例化にむけた取り組みを推進します。
イ.臨時・非常勤等職員や』正規職員の組合員を対象にした学習会や意見交換会を繰り返し開催し、法改正の周知をはかります。
ウ.組織内議員・連合推薦議員など、自治体議員と当事者の意見交換の場を設定し、当事者の意見を議会に反映させるとともに、条例化をめざします。
A 組織化と運動への参画
ア.非正規労働者組織化方針を確立していない単組は、執行部で早急に協議し、組織化方針と取り組みスケジュールを確立します。
イ.非正規労働者が組合加入できるよう、単組規約の点検・整備等を行います。
(2) 賃金・労働条件の改善と職場からの働き方改革
@ 賃金の改善
ア.昇給・昇格ライン(賃金カーブ)の実態を明らかにします。
イ.2018確定闘争に向けて具体的な獲得目標を設定します。
ウ.上位昇給(8号給5%、6号給20%)を活用し、公平な運用によって賃金水準を確保します。
エ.臨時・非常勤等職員の賃金・労働条件の改善に向け、単組における臨時・非常勤等職員数や労働条件などの実態把握を行い、すべての自治体単組において改正法施行に向けた交渉・協議を行います。また、法施行前の雇い止めや不利益変更などを阻止し、現行制度における処遇改善と雇用継続にあわせて取り組みます。
オ. 公共民間・全国一般(地方労組)における課題
 ア)公共サービス民間労組の取り組み
  ・この間の春闘期における取り組みの総括に基づき、春闘方針を確立します。
  ・秋闘期に妥結する単組についても、必ず春闘で要求書を提出し、交渉を実施します。
  ・賃上げ要求は、2018連合方針を踏まえ、「賃金カーブ維持相当分4,500円+賃金改善分6,000円」を基準に要求します。
 イ)全国一般など地場中小民間労組の取り組み
  ・全国一般統一要求(労働時間短縮、非正規労働者の時給引き上げ、処遇改善の設定、事前協議・同意約款など)を設定します。
・賃上げ要求は、2017春闘調査をもとに、連合および中小共闘の賃金引き上げ要求を踏まえ、「平均賃上げ要求13,500円以上(賃金カーブ維持分4,500円+生活維持・向上分7,200円以上+格差是正・歪み是正分1,800円)」とします。
  ・すべての職場で「要求−交渉−妥結(書面化・協約化)」に取り組みます。
カ.公共サービス民間労組と全国一般労組の共闘の取り組み
  地域での底上げ春闘につなげていくため、県本部における共闘の取り組みに積極的に参加します。
キ. 公営競技単組の取り組み
 ア)2017年度決算見込みで黒字を計上した場合、積極的に賃金引き上げ要求をします。
 イ)賃金・労働条件にかかる案件は、すべて労働組合との事前協議・合意を前提とし、労使合意事項については労働協約を締結します。
 ウ)公営競技労働者の「給与」について条例化を進めます。とくに、離職餞別金(退職手当)の不支給課題については、県本部と施行自治体単組と連携し必要な対策を行います。
B 人員確保闘争
ア.地公法改正に伴い実施すべきとされている臨時・非常勤等職員の実態調査結果を当局と共有し、正規職員が行うべき業務についている臨時・非常勤職員がいないか点検します。恒常的な業務には正規職員の配置を求め、これまで働いていた臨時・非常勤職員の正規化を求めます。
イ.人員確保チェックリストを活用して、職場点検活動(欠員把握、時間外勤務の実態など)を行います。
ウ.欠員の完全補充と新規採用実施について、当局との確認を行います。
エ.再任用制度は、希望者全員が確実に再任用されるよう求めます。
オ. 障害者雇用率を点検し、法定雇用率の達成を求めます。
(3) 質の高い公共サービスと社会的公正労働の実現
地域の公共サービスを拡充させ、安心の地域医療・福祉を守るため、統一要求モデルを活用しながら、要求書を作成して、自治体や関係する当局に提出し交渉を進めます。

Y 取り組みの進め方

1. 春闘の全体像
  2月5日の連合2018春季生活闘争・闘争開始宣言中央総決起集会を皮切りに、春闘が本格化します。私たち自治労も、2月7日〜14日の要求書提出ゾーンに、組合員の意見を集約した要求書を提出し、自治労全国統一行動日である3月16日までの決着にむけ、「要求−交渉−妥結(正面化・協約化)」のサイクルを確立し、要求・交渉を実施することを徹底します。自治労3・16全国統一行動に日には、ストライキ(民間)、29分時間内食い込み集会(公務)を基本に、最低でも時間外職場集会やビラ配布行動等を行います。
2月5日 闘争開始宣言中央総決起集会
 2月7日〜13日 スト批准投票
 2月7日〜14日 要求書提出ゾーン
 2月15日 第1次全国統一行動日
2月23日 公務労協2018年公共サービスキャンペーン開始中央集会
 3月5日 春季生活闘争・政策制度要求、実現中央集会
 3月8日 国際女性デー全国統一行動、街頭宣伝・中央集会
 3月12日〜15日 交渉ゾーン
3月16日 県本部統一行動日
3月12日〜16日 民間ヤマ場
3月26日 第3次全国統一行動日

2.要求のモデル・・・別紙

3. 春闘期における全国統一行動指標
(1)「底上げ・底支え」「格差是正」を重点課題とし、「クラシノソコアゲキャンペーン」の取り組みに積極的に参加します。
(2)良質な公共サービスの構築と従事労働者の処遇確保、労働環境の改善をはかるため、連合と連携して公契約基本法の早期制定にむけ取り組みます。

4.県本部の取り組み
@ストライキ批准投票の高率での批准を目指します。
A「クラシノソコアゲキャンペーン」の取り組みに積極的に参加します。
B本部作成の地域ビラを活用し、地域公共サービス課題について広く世論に訴えるためのチラシ配布行動を設定します。
C学習会の開催、単組オルグ、交渉への参加など具体的な点検と支援を行います。
D単組における春闘の妥結結果・取り組み結果を集約し、今後の取り組みに活かします。

4.単組の取り組み @ストライキ批准投票を高率で批准するよう取り組みます。
A「自治労3・16全国統一行動」の戦術は、ストライキ(民間)、29分時間内食い込み集会(公務)を基本に、最低でも時間外職場集会やビラ配布行動等を配置しながら、当局に回答を迫ります。
B自治体単組、公共民間単組、全国一般単組は、相互に支援・連携をはかり、共闘を進めます。
C「公共サービスキャンペーン」の取り組みに積極的に参加します。
D公共民間単組と全国一般単組は、要求書提出を2月末、回答を3月末とする統一闘争の確立をめざします。
E県本部とともに、公務労協主催集会をはじめとする各種集会に積極的に参画します。
F県本部の設定する地域公共サービスにかかるチラシ配布行動に積極的に参加します。

Z 当面の闘争方針

1 人員確保と労働安全衛生確立の取り組み
(1) 各単組は、人員確保について、春闘期に取り組みます。本部作成の『職場の人員足りてますか?』チェックシートを活用して、職場(課、等)単位で人員要求を積み上げ、要求し当局交渉を行います。
(2) 7月を安全衛生強化月間として、労働安全衛生の確立と快適職場づくりに取り組みます。

2 職場の権利と勤務条件を確立する取り組み
(1) 佐野市民病院労組の雇用拒否問題について、本部顧問弁護士等と連携し最大限の支援を行います。
(2) 単組は、窓口業務をはじめとした自治体業務の見直しや民間委託は、組合員・職員の賃金・労働条件に関する事項であることから、当局がこれを推進する場合には、労使交渉・協議を行います。経営・組織形態の見直し等を背景とした、過員、廃職などによる分限免職処分については、当局に対し、回避努力義務を果たすよう求めるとともに、顧問弁護士等と連携して対策にあたります。
 (3) 退職手当は、賃金の後払いであること、退職後の生活設計へ大きな影響を与えることから、引き下げを行う場合は、2018年度以降の実施とし、到達級・号給の改善および、再任用制度の確立や賃金の引き上げなどによる生涯賃金維持・確保を引き出す取り組みを進めます。
 (4) 第196通常国会で審議が見込まれる「働き方改革関連法案」は、労働者の権利強化と公正労働実現に資する内容となるよう、法案審議において、連合と連携し取り組みます。また、高度プロフェッショナル制度、いわゆる「残業代ゼロ制度」の創設と、企画業務型裁量労働制の対象業務の拡大、「解雇の金銭解決制度」の導入などの労働規制を緩和する動きについて、連合に結集し、反対する取り組みを強化します。

3 男女平等月間(6月)の取り組み
 各単組は、男女平等の推進を春闘期を中心に取り組みます。また、ハラスメントの防止に取り組みます。

4 自治・分権、労働規制緩和反対、信頼の社会保障制度改革の推進
(1) 「骨太方針2016」に盛り込まれた「トップランナー方式」の早期拡大、また、民間委託状況等の「見える化」の徹底・深化・拡大等に対しては、反対の立場で自治労本部に結集した取り組みを行います。
(2) 安心の地域医療・福祉を守るため、多様化・複雑化する社会保障ニーズに対応するとともに、サービスを支える人材の確保・処遇の改善に向けた取り組みを行います。

5 環境・平和・人権を守るたたかい
(1) 平和主義と民主主義を守るために、戦争法の廃止を求める各種運動に取り組みます。
(2) 脱原発・エネルギー政策の転換に取り組みます。
(3) 辺野古新基地建設の中止、普天間基地の早期返還を求め、沖縄に連帯して取り組みます。また、オスプレイの米軍基地や自衛隊への配備・導入に反対します。

6 政策実現にむけた政治活動の推進
(1) 自治労は、10月4日に開催の臨時県本部代表者会議で、立憲民主党について、自治労方針や理念・政策とおおむね合致するものと評価するとともに、連合方針を基本に、小選挙区では民進党公認であった候補について、立憲民主党、希望の党、無所属に関わらず、支援することとしました。また、比例区では立憲民主党を支持することを基本に、社民党または希望の党も支持することとしました。
  これらの経過とともに、自治労としての新たにまとめられた立憲民主党の綱領および基本政策を検証したところ、自治労の政策及び運動方針とおおむね一致すると確認しました。さらに、今日的政治情勢を踏まえ、当面の国・地方での選挙への対応については、立憲民主党、民進党への支援・協力を基軸に、希望の党については、自治労の政策を理解する候補について支援します。また、社会民主党も支援します。当面の政策実現に向けて、自治労組織内・協力議員を中心とし、立憲民主党、民進党、希望の党、社会民主党、無所属の会など自治労の政策を理解する議員と連携します。
(2) 4月に執行される栃木市議会議員選挙での組織内候補予定者 針谷育造氏 の必勝のためにたたかいます。
栃木市議会議員選挙候補予定者  針谷育造(はりがいいくぞう)
(3) 3月に執行される壬生町議会議員選挙、4月に執行される日光市議会議員選挙での推薦候補予定者、那須烏山市議会議員選挙での連合推薦候補予定者の必勝のためにたたかいます。
 壬生町議会議員選挙候補予定者   落合誠記(おちあいせいき)
 日光市議会議員選挙候補予定者   青田兆史(あおたよしひと)
       〃          斎藤ひさゆき
       〃          川村寿利(かわむらひさとし)
那須烏山市議会議員選挙候補予定者 高田悦男(たかだえつお)
(4) 2019年統一自治体選挙では、組織内議員を中心に自治労方針や政治理念・政策が合致する候補を支援し、必勝に向けた取り組みの準備を行います。
(5) 2019年に予定される第25回参議院議員選挙に向けて、推薦した自治労組織内候補予定者 岸 まきこ の浸透を図ります。
7 公共サービス労働者の総結集と組織の拡大
(1) 自治労の「公共サービスを担う非正規労働者10万人組織化」の方針に則って、自治体臨時・非常勤等職員をはじめとする非正規労働者の組織拡大に取り組みます。
(2) あわせて、社会福祉協議会、消防職員・病院職員と未加入自治体単組を重点に、組織拡大に取り組みます。
(3) 4月採用の新規採用職員全員の組合加入に向け、組合加入のメリットの一つである共済の推進と合わせ取り組みをすすめます。
(4) 7月13日(金)〜15日(日)に山梨県で開催される自治労青年女性大交流集会の準備を進めます。